「学校体験活動」は、4月から2月までの通年で、講義と配置校での実習を併せもった創造的な授業です。この授業を通して、子どもたちが郷土に愛情と誇りをもち、生き生きと逞しく生きる力を身につけられるように、使命感をもって臨む教師が一人でも多く育つことを期待しています。 第1ターム?第2タームの講義を通して、学校や教育や子どもについて知識を得たのち、9月上旬から2月下旬までは学校現場での実習となります。この後期の実習では、2つのコースにわかれます。Aコースは「学びのアシスト」、Bコースは「スタディ?メイトジュニア」です。どちらも学校現場に身を置き、子どもたちの学びや育ちを支援します。 Aコース「学びのアシスト」は、学級担任として学級経営をどのように進めていくのかを理解することを重視したコースです。学級担任は、学校の教育目標の効果的な達成を目指して、また学級の子どもたちの健やかな成長を願って学級経営案を構想し、責任をもって実施、評価、省察していくことが求められています。この一連の諸活動の営みにアシスタント?ティーチャーとして参加し、日々の学級経営を推進している教師の仕事を具体的に理解していくことを目指します。 Bコース「スタディ?メイトジュニア」は、特に子どもの視点に立った支援とはどのようなものかを理解することを重視したコースです。学級内の子どもはそれぞれが個性や特徴をもっており、決して一様ではありません。中には学習や友達とのかかわり方につまずきを抱えている子どももいます。さらに大事なこととして、こうした子どもの中には外見からはなかなか理解されないけれども「発達障害」という障害を抱えていることもあるのです。こうした子どもたちをサポートするために、教員免許を取得しようとする学生が一緒に教室に入って活動する“学生支援員”という制度が全国的に始まっています。富山県では、一般市民の方がボランティアで学校に入って支援する「スタディ?メイト」という制度がすでにスタートしています。その学生版が「スタディ?メイトジュニア」です。このコースでは、子どもの特徴を的確にみる眼と、個々の子どもに応じた適切な支援方法の獲得を目指します。なお、Bコースでの活動要件を満たすと、富山大学も加盟している「アクセシビリティリーダー育成協議会」が認める「アクセシビリティリーダー1級」の資格取得のために必要となる教育課程のSTEP3を修得したことになります。 教育実習は附属学校園だけでなく、協力学校にもお願いし、学生を受け入れる体制を整えていただいています。大学で実体験としては学びにくい発問の仕方、板書の仕方、児童との接し方など、実際に教育現場に立ったときに役立つ内容について、丁寧な指導を受けられます。 教育学部では、教師として求められる資質や能力を身につけるための環境と体制づくりに、常に心を配っています。 授業の見学に加えて、給食の準備や縦割り班での掃除、教材作成などを体験させていただきました。常にやらなければならないことがあり、仕事の量の多さと多様さに毎回驚かされていました。大変なことではありますが、子どもたちと直接関わることでなくても、子どもたちのためにできることがたくさんあることが嬉しいと感じました。一方で、あらゆる物事が子どもたちの学びや成長につながるとすれば、常に「先生」としての正しい振る舞いが求められるのだという気づきがありました。学びのアシストは担任の先生の補助という立場での活動ですが、子どもたちからは「先生」として見られています。1つ1つの発言や行動が子どもたちに影響するのかもしれないという意識を持つことが必要だと学びました。(?学校体験活動?報告書から抜粋) 両コースともに、富山県(市町村)教育委員会と富山大学教育学部の緊密な連携?協力のもと、教員志望の学生が進んで個々の学校にボランティア教師(アシスタント?ティーチャー)として直接参加します。学級経営活動や子どもの支援活動に携わりながら、自らの資質?能力等の向上を主体的に図っていく姿勢が不可欠です。 また、この授業には富山県教育委員会から交通費の助成があります。将来の教員の担い手である皆さんは、県から大きな期待をされています。 朝、教室に入ると、すぐに抱きついてきてくれる子、イラストや作品を店に来てくれる子、後ろから「わっ!」と言って驚かせてくる子...。〇〇級の子どもたちからは、毎週たくさんのエネルギーをもらっていました。9月から2月、週に1回という短い間でしたが、この半年だけでも1人ひとりがすごく成長しているのが分かりました。先週まで書けなかった漢字が書けるようになっていたり、計算のスピードが早くなっていたりと、成長に気付けた瞬間は、私も自分のことのように嬉しかったです。 この実習を通して、子どもたちのことを「長い目で見る」ことの大切さを学びました。苦手なこと、できないことは確かにあるけれど、それは決して悪いことではないから、あせる必要は全くないのだと思います。それよりも、1人ひとりの得意なことや好きなことを最大限に生かせられる環境づくりが子どもたちにとっても良いことなのだと気付きました。(?学校体験活動?報告書から。一部字句や表現を修正)附属小学校での教育実習附属幼稚園での教育実習附属中学校での教育実習学びのアシストに参加してスタディ?メイトジュニアに参加して8豊かな人材を育てるために■富山県教育委員会との協力で実施される特色ある事業■学校体験活動(学びのアシスト/スタディ?メイトジュニア)◆教育実習
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