竞彩足球app下载を感染させたハムスターの肺トップジャーナルのScience誌に掲載された脳科学研究成果10医療と基礎医学基礎医学を支える環境医学部の使命には,良い医療人を育てるだけではなく,優れた医学研究者を育てることがあります。私たちの健康や病気についてそのメカニズムを知り,課題を解決する方法をみつけ,病気の治療法や予防法を生み出していくためには医学研究が必要です。医療の進歩は,病に悩む人に大きな希望を与え,人類の幸福につながります。研究に重点を置いて取り組む医学を基礎医学と呼びます。富山大学の基礎医学系としての講座には,解剖学,統合神経科学,生化学,システム機能形態学,病理診断学,病態?病理学,免疫学,微生物学,分子医科薬理学,システム情動科学,分子神経科学,臨床心理学?認知神経科学,遺伝子発現制御学,行動生理学があり,それぞれの専門性を活かしたユニークな研究が行われています。また,連携して行われる研究も活発です。基礎研究は,新しい発見へのチャレンジです。その発見が確かであることをより確かめるためには,より細かな分析をしたり,いくつかの別の手法でも確認したりする必要があります。医学科がある杉谷キャンパスでは高価な精密機器を生命科学先端研究支援ユニットに集中させて,分子の構造解析,遺伝子実験,アイソトープ実験,動物実験が行えます。分子?構造解析施設では,見つけてきた小さな分子の形や質量を解析して,どのような物質かを知ることや,小さな分子間のお互いの作用を調べることができます。遺伝子実験施設には多数のPCR 装置がある他,遺伝情報であるゲノムの解析ができるようになっています。アイソトープ実験施設では,放射線同位元素というものを用いて,ごく微量な物質を捉える研究が行われています。動物実験施設では,一般的な動物実験の部屋以外に,マウスの行動を調べる部屋や,人工授精やゲノム編集などを行う部屋,感染症の研究を行う部屋などが設けられています。このような整った環境を利用して,国際的にも評価が高い研究成果が生み出されています。特徴的な研究はより連携しながら取り組めるような体制がとられ,2020 年度には睡眠や無意識状態での脳の働きとそのメカニズムについての研究を行う「アイドリング脳科学研究センター」,2022年度には感染症の治療や診断につながるような抗体の開発やメカニズムの研究を行う「先端抗体医薬開発センター」が設置されました。医療系の薬学部,和漢医薬学総合研究所だけでなく,工学部,理学部などの他の学部との連携も盛んです。さらに,データサイエンスやAI などの分野や,医学部以外の他分野の専門家と共同で取り組むことで富山大学の基礎医学研究が進んでいます。GUIDANCE基礎医学の立場から
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