私は現在,看護師として富山大学附属病院で勤務しながら,大学院の修士課程で学んでいます。私からは,看護現場で働きながら大学院進学を決めたきっかけについて話したいと思います。まずは,学部を卒業し看護師1年目として勤務を始めました。ちょうどコロナウイルスが流行り始めた年です。勤務前に希望していた部署は全て外れ,配属された部署は1週間後にはコロナ対応病棟になるため,新人がコロナ対応するのは難しいだろう,とまた違う部署に配属。数か月経つとコロナ病棟へ配属が戻り…。自分自身,何をしているのか,何がしたいのか分からず1年目,2年目と月日が経ちました。周囲からは「かわいそう」と言われることがありましたが,そう考えるのではなく,私自身はコロナ禍がきっかけとなって,自分は何をしたいのか,どうなりたいかを見つめる機会になりました。看護現場で疑問に思うことを深く調べてみたい,同期や友人と愚痴を言っている内容を深掘りして看護の研究にしたら面白いのではないか,どんな研究があるのか,と思うようになり,看護師3年目に大学院進学を決めました。現場で出てきた疑問を研究で還元したり,研究から現場に繋げたりと双方にリンクできるような看護師になりたいと思っています。現場での学びも大学院での学びも興味深く,忙しくも楽しく学べています。きっかけはどこにあるか分かりませんが,広くアンテナを張って挑戦してみるのも良いと思います。看護師としても学生としても一緒に頑張っていきましょう!オープンキャンパス総合医薬学研究科修士課程2年廣川 桃子(2020年 卒業)信州大学医学部附属病院看護師星 美詞(2022年 卒業) 私が富山大学を選んだ理由は看護師,保健師,助産師の国家試験受験資格を取得できることです。また,富山県はくすりのまちとして有名であり,漢方についても学修できることから富山大学に進学を決めました。 県外から進学したため,大学では一人暮らしをしていました。授業,バイト,部活がある中で空いた時間で料理や掃除など家事をいつ,どのようにこなすかといった生活能力についても身についたと思います。 授業について私が特に興味があったことは解剖生理学です。選択授業に形態機能学演習があり,医学科の解剖学実習の献体を見せていただき,理解を深めることもできました。授業ではグループワークを行うことも多くあります。各々の得意不得意で役割を分けて作業をしたり,さまざまな意見を交換できる場となり,協働したり,広い視野を持つことができる機会でした。 実習は半年間の領域別実習,2週間の総合実習があります。私たちはコロナ禍での実習でしたが,大学附属病院での実習を行うことができました。実習では看護技術の実践,アセスメントだけでなく,患者さんひとりひとりに合わせた関わり方についても学びました。 私は現在手術室看護師として働いており,患者さんの安全,安楽を保持できるように看護をしています。手術部で患者さんとコミュニケーションをとれる時間は短いですが,短い時間の関わりでも,信頼関係を築き,不安を軽減できるように考えて患者さんに接しています。 学生時代に学ぶことは仕事をしていく上で基礎となる部分です。たくさん学び,経験して実りのある学生生活を送ってください。母性看護学実習34大学院進学と現場看護師の両立Campus Scene学生時代の経験看護学科先輩からのメッセージ
元のページ ../index.html#36