富山大学と日本電気株式会社(NEC)は、地域の課題解決や産業創出に貢献するデータサイエンス教育?研究を目的とした連携協力協定を締結し、データサイエンス寄附講座を2021年4月に開設しました。 近年、様々な産業でデータ利活用が急速に進み、産学が連携してデータサイエンティスト育成に取り組むことが求められています。こうした中、本学は、文部科学省「数理?データサイエンス?AI教育の全国展開」の協力校に選定され、2020年度からすべての学部学生に対して「数理?データサイエンス教育プログラム」を必修科目として提供しています。NECは富山市と「ICTによる都市のスマート化に関する包括連携協定」を締結しており、データ利活用型スマートシティのさらなる高度化を目指し、社会課題の解決につながるICT関連施策を推進しています。今回の連携協力協定および寄附講座の開設は、これらの一環であり、今後両者の豊富な知見や実績を活かし、統計学などデータサイエンスの基礎を学ぶ講座から企業の実際の事例を扱った実践演習まで様々な講座を運営します。 また、総合大学ならではの強みを生かし、データサイエンス専門の教授や各分野専門の教授と学生がデータサイエンスを活用して地域課題を解析することで、富山の地方創生を促進する商品やサービスを創出します。教 育富山大学とNECがデータサイエンス寄附講座を開設NEDOの「カーボンリサイクル?次世代火力発電等技術開発/CO2排出削減?有効利用実用化技術開発/化学品へのCO2利用技術開発」に採択研 究 富山大学、千代田化工建設株式会社、日鉄エンジニアリング株式会社、日本製鉄株式会社、ハイケム株式会社、三菱商事株式会社は共同で、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー?産業技術総合開発機構)の「カーボンリサイクル?次世代火力発電等技術開発/CO2排出削減?有効利用実用化技術開発/化学品へのCO2利用技術開発」に応募し、採択されました。 火力発電などから排出されるCO2の削減は重要な気候変動対策であり、CO2を資源として捉えて有効利用する「カーボンリサイクル技術」の開発も求められています。こうした中、NEDOは、既存の化石燃料由来化学品に代替することを目的とする化学品へのCO2利用技術の開発として、CO2を原料としポリエステル繊維などの原料となるパラキシレン製造に関する世界最先端の技術開発事業への取り組みを開始し、本学と民間5社はこの技術開発事業の委託先として採択されました。 本事業では、CO2からパラキシレンを製造するための画期的な触媒の改良、量産技術の開発やプロセス開発を実施するとともに、全体の経済性やCO2削減効果を含めた事業性検討を行い、実証段階への道筋を作ることを目指します。4Outline of University of Toyama 2021
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