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複雑に見える攻撃と防御行動は単純な規則から生じる

研究のポイント

?動物間で見られる攻撃と防御の行動が、単純な規則の組み合わせから自動的に生じることを数学的なモデルを用いて示しました。
?この結果は、複雑に見える行動が、秩序だった規則と個体間相互作用から自然に形成されることを示しています。

研究概要

 富山大学学術研究部医学系?アイドリング脳科学研究センターの一條裕之教授、中村友也准教授と医学部医学科5年の川村雄一郎さんは、捕食者と被食者の個体間相互作用をゲーム理論※1)を用いて解析することで、感覚能力の違いに応じて、攻撃行動(追跡?待ち伏せ)と防御行動(逃走?すくみ)の組み合わせが、安定した行動パターン(ナッシュ均衡※2))として体系的に決まることを明らかにしました。本研究成果は、「PLOS Computational Biology」に2025年11月21日(金)(日本時間)に掲載されました。

用語解説

※1)ゲーム理論
ゲーム理論とは、複数の主体(個体や集団)が互いに影響し合いながら行動を選択する状況を、数学的に分析するための理論です。ここでいう「ゲーム」とは娯楽のことではなく、利得(得や不利)が関係するあらゆる相互作用を指します。

※2)ナッシュ均衡
ナッシュ均衡とは、互いの行動を前提にしたとき、どの個体も自分だけ行動を変えても得をしない状態を指します。つまり、すべての個体にとって「これ以上一方的に行動を変える理由がない」安定した状況です。この概念は数学者のジョン?ナッシュによって定式化されました。

研究内容の詳細

複雑に見える攻撃と防御行動は単純な規則から生じる[PDF, 285KB]

論文情報

論文名

Nash equilibrium of attack and defense behaviors between predators and prey

著者

一條裕之、川村雄一郎、中村友也

掲載誌

PLOS Computational Biology (2025) Nov 21;21(11):e1013730.

DOI

https://doi.org/10.1371/journal.pcbi.1013730

お問い合わせ

富山大学学術研究部医学系?アイドリング脳科学研究センター
教授 一條 裕之

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