LINE やX、Facebook 等のソーシャルメディアはいろいろな人とコミュニケーションを取るのに非常に便利である反面、不適切な情報発信で思わぬトラブルに巻き込まれ、最悪の場合「法的な処罰」、「就職内定の取り消し」などといった人生に重大な影響を与えかねない事態に発展する恐れがあります。
ソーシャルメディアの特性を理解して適切に利用しましょう。
1 悪気のない情報発信が他人を不快にしてしまう場合があります
- 投稿内容は様々な地域や立場の人たちが、様々な文化的背景や価値観を持って目にすると思ってください。ある人には問題のない言動であっても、別の人に対しては予想外の誤解を招いたり、攻撃的に伝わったり、配慮に欠けた言動と捉えられたりする場合があります。
- 法律や社会規範、公序良俗に反する言動( 未成年の飲酒や飲酒運転、誹謗中傷、カンニング等) はそもそもしてはいけませんが、自分がしていなくても、不適切な言動の肯定や擁護するような投稿をするだけでも、激しい批判を受ける可能性があります。投稿する話題の選び方、言葉づかいと表現、添付する写真や動画等には十分に注意してください。
- ソーシャルメディアでの言い争いに勝者は存在しません。例え不条理な難癖や悪口を浴びせられても、自分が100% 正しくても、言い返さずに我慢することも時には必要です。反対意見を投稿する場合、根拠のない感情的な議論は行わず、明確な根拠を提示し、相手を尊重しながら議論をしましょう。
2 想定していない人にも閲覧される場合があります
自分の知人にだけ閲覧されることを想定した投稿が、知人に引用され、全く見ず知らずの人から閲覧されて批判を受けることもあります。また、投稿した内容の閲覧者を限定していても、何らかの理由により不特定の人に閲覧されてしまうことがあるかも知れません。
情報の公開範囲を制限していても、それ以外の人に内容が知られる可能性があることを想定して利用してください。
3 匿名での利用であっても実名が判明する場合があります
閲覧者履歴や投稿者名が匿名であっても、後から実名が明らかになることがあります。例えば写真に写っている建物から住所等が判明し、匿名での利用であっても、実名が分かってしまう可能性があることを想定して利用してください。
4 一度投稿した内容を後から完全に削除することは困難です
ソーシャルメディアに投稿されたコンテンツや意見、閲覧記録等の情報は、データとしてインターネット上に残り続け、検索することでいつでも閲覧できてしまいます。さらに、不適切な言動に関する情報が拡散した場合はアーカイブサイト等に保存され、半永久的にインターネット上に残ります。そのため、後々、過去の軽率な情報発信で苦しむことがあるかも知れません。
常に不用意な言動は避けるよう意識し、投稿する前に「相応しい内容か」、「責任を持てる内容か」、「将来もきちんと対応できるか」を考えて利用しましょう。
5 著作物や商標等を利用する場合、事前に許可を受ける
第三者の著作物や商標を引用や転載等で利用することができるのは、それらの利用があらかじめ許可されている場合か、事前に許可を得た場合に限られます。許可された場合には、許諾条件に従うとともに、情報元を明記してください。
- 好意的なことでも不正となる例
ある会社の製品が気に入って、そのファンサイトを作るときにロゴ画像等を使うと、著作権や商標の侵害になることがあります。 - 他者の著作物等についての注意
他者が公開している著作物、画像やロゴ等も、著作権者の許可なく利用や転載することはできません。 - 撮影
撮影場所によっては、あらかじめ許可されている場所のみ撮影可能であったり、事前に許可を得なければならない場合があります。
又、自ら撮影した写真であっても、インターネットに掲載する場合には撮影場所や撮影対象によって、事前に許可を受ける必要がある場合もあります。 - 撮影対象
人や物を撮影できるのは、相手やその物の所有者があらかじめ撮影を許可している場合か、事前に許可を得た場合に限られます。無断撮影という行為そのものが、肖像権を侵害することになります。
6 フェイクニュース,フェイク画像?フェイク動画には関わらない
インターネット上に流れる情報は全てが正しいとは限らず,悪意を持って流された嘘や根拠のない情報が流れています。
また,もしもそのような情報を拡散してしまった場合,以下のような不利益を被る可能性があります。
- 自分の信頼が損なわれる
- (信じて拡散してしまった場合)友人の信頼も損なわれる
- 虚偽の風説流布等の犯罪にあたる場合がある
- 風評被害が広まったとして企業等に損害賠償を請求される
このような事態にならないよう,情報の真偽を慎重に判断してください。
さらに近年は,画像や動画の一部を結合させ元とは異なる動画を作成する技術(ディープフェイク)の発達により,簡単に精巧なフェイク画像,フェイク動画を作成できるようになりました。現実の映像や音声,画像の一部を加工して偽の情報を組み込むことで,情報の真偽の判断が非常に難しくなりましたので十分留意してください。
また,これらの技術を利用し,名誉棄損や著作権法違反の疑いで逮捕者が出ていますので,画像生成系AIを安易な気持ちで使用し,投稿することのないよう心がけてください。
7 ソーシャルメディアポリシーを厳守する
国立大学法人富山大学ソーシャルメディアポリシーを厳守してください。